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調査・質問内容

旧京都市立陶化小学校にある「石敢當(せきかんとう・いしがんとう)」について知りたい。

図書館からの回答

公開日 2025/10/02

高さ約3メートル、花こう岩の石燈籠で「石敢當」と文字が刻まれています。
石敢當とは中国起源の「魔除け」の石です。村の入り口や三差路の突き当り、橋のたもとなどに建てられ、主に九州や沖縄地方に多く見られます。  

安政元年(1854)に、木綿商の藤原源作(通称忠兵衛)が私財を投じて、京と伏見を結ぶ竹田街道上の鴨川勧進橋詰めに建てました。石敢當の文字は、画家の雨森白水(あめのもりはくすい)のほか、儒者で書道家の貫名海屋(ぬきなかいおく)の書とも伝えられています。     

年月の経過などによって破損した為、明治23年(1890)12月に、村民らによって再建されたという説と、前年の橋の掛替えにあたり撤去されたという説があります。その後、明治41年(1908)に、旧京都市立陶化小学校の玄関に移されました。

参考文献(新聞):『京都新聞 平成19年(2007)7月25日』朝刊 27面“ふるさと昔語り127”
    (雑誌):『月刊 京都 1982年9月号』p88“鴨川橋畔〈書のある風景〉”

参考文献

タイトル 注記
陶化誌 p131~132“東九條柳下町”
陶化校百年のあゆみ p98~100“石燈籠「石敢當」”
世界大百科事典 2 p248“いしがんとう”
京都大事典 p547“せきかんとう”、p729“ぬきなかいおく”
市民しんぶん南区版 №193(平成24年1月)~№204(平成24年12月) 平成24年1月15日3面“ぶらり散策その13”
京の石造美術めぐり p128~129“53 石敢當”
講談社日本人名大辞典 p77“あめのもり-はくすい”、p1624“ふじわら-げんさく”

役立つウェブサイト

タイトル 注記
国立国会図書館デジタルコレクション 『石敢当の現況 2 (宮崎編)』 (松田誠/著 松田誠 1986)39コマ 永続的識別子:info:ndljp/pid/12169716 2025.10.2 確認

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