事例詳細

調査・質問内容

京都御所の紫宸殿(ししんでん)にある門について知りたい。

図書館からの回答

公開日 2022/03/25

紫宸殿には,紫宸殿の南にある南庭(だんてい)を取り巻く回廊に三つの門があります。
紫宸殿に向かって南正面を承明門(じょうめいもん),東を日華門(にっかもん),西を月華門(げっかもん)と言います。

承明門は切妻屋根で軒下およそ6メートル,桁行およそ16メートル,横長で六本の円柱の中央に三間(さんま)がある十二脚門です。門の中央部は天皇行幸や上皇御譲位後の出入りに用いられ,また,節会,御即位,御元服,立后,立太子などの儀式の際にも開かれました。
日華門,月華門は東西に向かい合って位置し,ともに化粧屋根裏,丹塗りの八脚門です。

江戸時代の造営の際に復興され,いずれの門も檜皮葺きから瓦葺きに変わりました。細部の建築様式は近世的ですが,門全体としては平安時代を踏襲した唐様で作られており,かつての王朝の雅びを感じることができます。

参考文献

タイトル 注記
p48~49“承明門”,p49~50“日華門,月華門”
京都御所 大宮・仙洞御所 p30“承明門 日華門 月華門”
京都御所 p11~12“新御車寄・承明門・日華門・月華門・建春門・春興殿”
京の門 p18~21“京都御所”
日本の美術 No.99 p22~27“第25図 平安内裏図”,“第27図 承明門”,p30“第32図 紫宸殿正面の木階と日華門”
イラスト京都御所 p80“京都御所の門”,p88~89“紫宸殿”

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