事例詳細

調査・質問内容

山陰街道について知りたい。

図書館からの回答

公開日 2021/01/28

山陰街道は,丹波街道や丹波路ともよばれ,京の七口の一つである丹波口(七条千本付近)から樫原宿(かたぎはらじゅく,京都市西京区)を経て,老ノ坂峠(おいのさかとうげ,京都市西京区)を越え,亀岡を通って丹波,山陰方面に至る街道です。
平安時代末期には現在の道筋に近いものが成立したと考えられています。
江戸時代に入ると参勤交代の行列もこの街道を通り,樫原宿には本陣(大名等の宿泊施設)が設けられました。現在でも本陣や郷倉(年貢米などを保管した倉庫)が残っています。
老ノ坂峠は,古くから「大江山(大枝山)」として和歌に詠まれている場所で,大江山の酒呑童子の伝説の舞台であったとも言われており,峠の近くには酒呑童子の首塚があります。
また,室町時代には峠の手前に大江関という関所が設けられ,江戸時代には国の境界を示す石杭が二本立てられました。このうち一本は現在も峠に残っていますが,もう一本は京都国立博物館の庭に移されました。

参考文献

タイトル 注記
京都大事典 p112 “老坂峠”,p611 “丹波街道”
日本歴史地名大系 27 京都市の地名 p1130 “大枝山”,p1131 “老ノ坂”
史料京都の歴史 15 西京区 p10~15 “地形と古道 老ノ坂と唐櫃越”
京の道探検ブック 5 丹波街道編
街道の日本史 32 京都と京街道 p12~18 “丹波への道”
街道を歩く京への道 p112~122 “山陰街道”
京から丹波へ山陰古道 西国巡礼道をあるく p102~141 “逆打ち大江坂(老ノ坂)越え―京より穴太へ六り半”
京都の大路小路 ビジュアル・ワイド p302~305 “山陰街道”
京の古道を歩く p310~324 “山陰道”
京の七口 史跡探訪 p31~61 “丹波口”

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