事例詳細

調査・質問内容

UVカット衣類のしくみを知りたい。

図書館からの回答

公開日 2022/09/22

UV(ultraviolet)は、紫外線のことです。紫外線をさえぎることを、UVカットといいます。

UVカット加工した繊維には、紫外線を反射するタイプと吸収するタイプの2種類があります。
反射するタイプは繊維の中に酸化チタンなどの金属を小さな粒にして練り込んでいるのが一般的で、ポリエステルなどの化学繊維に使われます。
吸収するタイプは紫外線を吸収する化合物を後から繊維につけているものが多く、主に綿や毛などの天然繊維に使われます。
UVカット加工を行った布製品には、遮熱によるクーリング(冷却)効果、透け防止の効果などがあります。

どのくらい効果があるかは、遮蔽率やUPF(ultraviolet protection factor)で表します。
遮蔽率とは、どのくらいの紫外線をカットできるかをパーセントで示しています。
UPFとは、日焼けに注目した衣類の「紫外線保護指数」のことで、たとえば40なら、日光を直接15分間浴びたのと同じ日焼けをするのに、40倍の10時間かかることを表しています。

また、シルクは天然素材として、紫外線を吸収・防御する機能があります。

参考文献

タイトル 注記
朝日新聞縮刷版 2012-7 p386「平成24年(2012)年7月7日朝刊」“ののちゃんのDO科学 UVカットって、なに?”
新・繊維総合辞典 p272“紫外線防止加工”
身の回りの製品に含まれる化学物質シリーズ 6 p25~26“2.10.UVカット加工”
繊維便覧 p388~389“2・4・5 b.(ⅲ)紫外線遮へい加工(UVカット加工)”
衣服と気候 p130~131“紫外線(UV)対策”
からだと光の事典 p353~357“V-1.光と衣生活(布による光防御)”
ファッション/アパレル辞典 新版 p1165“UVカット繊維”
自然に学ぶ粋なテクノロジー p199~201“第9章 五 自然がつくる糸の不思議 シルク”

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