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調査・質問内容

鞍馬寺と寅の関係について知りたい。

図書館からの回答

公開日 2022/01/26

鞍馬寺は京都市左京区にある鞍馬山の,鞍馬弘教(こうきょう)の総本山です。

鑑真和尚の弟子・鑑禎(がんてい)が,宝亀元年(770)正月4日初寅の夜に見た夢の導きで鞍馬を訪れたとき,鬼女に襲われた危機を毘沙門天が現れ助けられたのが,鞍馬寺の創建につながったという説があります。毘沙門天は多聞天ともいい,福徳の神で,虎は毘沙門天の使いとされています。

鞍馬寺では,寅にまつわる年中行事があります。旧暦正月は寅の月で,新年最初の寅の日は“初寅大祭”がおこなわれ,毘沙門天より多くの福を授かる開運の日として「鞍馬の初寅」と呼ばれ親しまれています。大祭の日限定で,魔よけのお守り「あうんの虎」が授与されます。
また“寅年の初寅”に授与される福宝「牛王宝印」(ごおうほういん)というお札があります。正月の二番目の寅の日には“二の寅祭”が,十二月の最後の寅の日には“おさめの寅”がおこなわれます。

参考文献

タイトル 注記
鞍馬山小史 p11~13“毘沙門天と鑑禎上人”,p51~54“初寅の盛況”
鞍馬山歳時記 p8~21“鞍馬の初寅”,p171~172“納めの寅”
月刊 京都 2013年2月号 p36“鞍馬山”
ガイドブック鞍馬山 p4“鞍馬寺の開創”, p8“新春の鞍馬山”,p21“護符”
古寺巡礼京都 27 p80~82“毘沙門天と鑑禎上人”
全国厄除け郷土玩具 p122~123“鞍馬寺の福虎”

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