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調査・質問内容

五条坂陶器まつりの歴史について知りたい。

図書館からの回答

公開日 2021/04/05

五条坂陶器まつりは,大正初期に六道珍皇寺(ろくどうちんのうじ)の精霊迎えに訪れる参詣者へ,日頃,上品として売ることができない陶磁器を安売りするため,五条坂に“陶器市”として露店を出したのが始まりとされています。

昭和20年(1945)に五条通の拡幅で多くの陶磁器業者が疎開した為一時中断されましたが,昭和23年(1948)に地元の陶芸関係者の尽力により再開されました。

昭和24年(1949)に神功皇后の三韓征伐にまつわる陶祖神を描いた軸が五条坂の店から見つかり,土地の氏神である若宮八幡宮に合祀されました。以降“陶器市”から“陶器まつり”と改称され,神社の大祭として行われています。
大祭で使用される陶器神輿は,陶器まつりに改称された時に作られました。昭和27年(1952)以降巡行を取りやめていましたが,昭和61年(1986)に再開されています。

現在の陶器まつりは毎年8月7日から10日まで行われ,清水焼だけではなく,瀬戸,多治見,信楽といった名産地からも焼きものが集まり,毎年約40万人の人々でにぎわう全国最大規模の陶器祭となっています。
なお,令和2年(2020)は新型コロナウイルスの影響で開催を中止されました。

参考文献

タイトル 注記
五条坂陶芸のまち今昔 p92~116“夏の風物詩・陶器まつり”
五条坂陶工物語 p49~65“陶器市由来”
京洛十二帖 p151~155“陶器まつり”
京都やきもの紀行 p54~55“五条坂から茶わん坂へ”,p98~99“五条坂陶器まつり”
京都千年 10 p131~141“五条坂界隈”
京のくらし p43“陶器まつり市”
月刊 京都 2012年8月号 p97“五条坂陶器まつり”
京都大事典 p649“陶器市”

役立つウェブサイト

タイトル 注記
京都・五条坂~陶器まつり 2021.4.5 確認

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