事例詳細

調査・質問内容

海流のできる仕組みが知りたい。

図書館からの回答

公開日 2021/10/02

海には一定方向に流れるいくつもの流れがあり,これを「海流」といいます。
海流には,海の浅い部分を流れる「表層海流」と深い部分を流れる「深層海流」があります。

表層海流は,風と地球の自転により生まれます。
地球には,赤道から北緯45度,南緯45度付近に吹く西風「貿易風(ぼうえきふう)」と北極南極付近に吹く東風「偏西風(へんせいふう)」があり,どちらも一年中同じ方向に吹いています。海水は,地球の自転が加わると風の方向に流れるのではなく,北半球では右90度方向に,南半球では左90度方向に流れます。このため,貿易風と偏西風に挟まれた海水は,海面が盛り上がります。盛り上がった海水が,周囲へ流れ出ようとする力がはたらき北半球では時計回りに,南半球では反時計回りに流れができます。

深層海流は,海水の温度差と塩分濃度の違いにより生まれます。
海水は,温度が低いほど塩分が濃く重くなり,北大西洋北部のグリーンランド近くを起点に,沈みこんで南極へと流れます。南極でも水が沈みこむ場所があり,そこで東に向きを変えインド洋や太平洋に流れ込み大西洋からふたたび北大西洋北部へと戻っていきます。このような大循環を繰り返しながらとてもゆっくりとした流れで,およそ2000年をかけて一周します。

参考文献

タイトル 注記
海まるごと大研究 1 p14~15“海流はこうしてできる”,p16~17“深層にも海流がある”
p8~9“海流”
海水の疑問50 p9~13“question4 海洋で起こる水の大循環とは,どういうものですか”,p14~18“question5 海流はどうして起こるのですか?”
体感!海底凸凹地図 p44~46“海底の凸凹道を通る水コンベアーベルト大循環”
海のすべて p46~65“3 縦横にめぐる海流”
海洋 p48~49“表層流”,p52~53“深層流”

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